切開リフトとは?
たるみの原因から最適な施術選択まで
年齢とともに気になるフェイスラインや頬のたるみ。
「糸リフトや照射治療では満足できない」「しっかりとリフトアップしたい」という方に適しているのが切開リフトです。
オータスクリニックでは、解剖学に基づいた安全なアプローチと、顔全体のバランスを考慮したデザインを重視しています。
また、ミディアムフェイスリフト・フルフェイスリフト・ネックリフトなど、お顔のたるみの部位や年齢に合わせた複数の術式をご用意。
一人ひとりの年齢・骨格・たるみの状態に合わせて、最適なリフトアッププランをご提案いたします。
本コラムでは、当院で行っている切開リフトの種類や特徴、メリット、適した組み合わせなどをわかりやすくご紹介いたします。
Index
当院の切開リフトの特徴
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切開リフトは、
1.SMAS(表在性筋膜)の処理方法
2.切開線の位置
の2点によって大きく方法が分かれます。
1.SMASの処理方法による違い
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⚫︎SMASとは?… SMAS(表在性筋膜)は、皮膚の下にある表情筋を覆う膜のことを指します。
皮膚を剥離しつつ、このSMASを処理することで切開リフトの効果を強め、かつ戻りを抑えます。
SMASを処理することで「切開線への戻ろうとする力」を抑えて創部を細く保つように努めます。
SMASが処理されていないと、皮膚へ戻ろうとする力が加わり創部が太く盛り上がる可能性が増えます。
したがって、皮膚だけを剥離してトリミングする切開リフトは当院では行っておりません。
SMASリフト(スマスリフト)
皮膚を切開した後に皮下を剥離し、さらにSMASの下を剥離します。
皮下とSMAS下双方で靭帯(リガメント)を処理し、SMAS下を広範囲に剥離した後にしっかり引き上げて固定。
その後に皮膚にテンションをかけずに縫合することで、自然で長持ちする効果が得られます。
SMAS下には顔面神経が走行しているため、これを傷つけないようにSMAS下は慎重に剥離を行います。
当院では、神経刺激装置を用いて顔面神経が疑わしい場合は通電させて筋肉の動きを確認しながら安全に施術を行っております。
SMAS下を剥離すると瘢痕が生じて不規則に癒着するため、顔面神経を傷つけるリスクが増えることから2回目の剥離は難しくなります。
そのためSMASリフトは人生で1回、もしくは相当に間隔をあけて2回が限界と考えております。
MACSリフト(マックスリフト)
SMAS下に瘢痕がある場合や、顔面神経へのリスクを抑えたい場合に適した方法です。
SMAS下を剥離したことがある場合(2回目以降の切開リフト)は、SMAS下に瘢痕が生じていて鈍的な剥離が難しくなっており、顔面神経を傷つけるリスクも高くなります。
このような場合はSMAS下は剥離せずに、SMASを糸で何重にもつり上げて頬骨の繊維組織に固定します。
SMAS下にメスを入れないことで顔面神経を傷つけるリスクを抑えて、安全に引きあげることができます。
一般的にMACSリフトは短い切開線で行うことを指しますが、当院でのMACSリフトはSMASの処理方法での区分けとして区別しており、皮下はSMASリフト同様の剥離を行います。
昨今では骨切りを行われる方が増えており、20代で切開リフトを受けられる方も増えております。
そのような場合は、20代でMACSリフトを行って40代でSMASリフトを行うとすれば、顔面神経に対するリスクを抑えながら余剰皮膚を抑制し続けることができることから、将来のSMASリフトを見据えてMACSリフトを選ぶケースも増えています。
2回目の切開リフトの方やSMASリフトを将来にとっておきたい方におすすめしております。
2.切開線の位置によるリフトの種類
ミディアムフェイスリフト

もみあげから耳下まで切開し、皮下の剥離を行います。
ミディアムフェイスリフトでは、ゴルゴ線やほうれい線、マリオネットラインを剥離することも可能です。
主に下顔面(マリオネットライン・ジョールファット)を引き上げる効果が期待でき、SMASリフトまたはMACSリフトからご選択いただけます。
フルフェイスリフト

こめかみ〜耳下〜耳裏〜うなじまで切開し、皮下の剥離を行います。
フルフェイスリフトでは、下顔面の引きあげに加えて、ネックリフト(顎下頚部の余剰皮膚を耳裏に引きあげる)の効果も得られます。
また、こめかみまで引きあげていくため中顔面の外側も引きあげが可能となり、広範囲に及ぶ引き上げによる下顔面やフェイスライン〜首元まで総合的な改善が期待できます。
なお、中顔面の内側は目の下に余剰皮膚がたまり引き攣れてしまうためため、引きあげることはできません。
SMASリフトまたはMACSリフトからご選択いただけます。
ミッドフェイスリフト(中顔面リフト)

目の下を切開し、中顔面(頬の中心部)を真上に引き上げていきます。
ミッドフェイスリフトでは、中顔面の内側・外側の両方を引き上げることができ、骨膜下剥離リフトをご選択いただくことも可能です。
より立体的な若返り効果や下顔面に加えて中顔面の引き上げもしっかり行なっていきたい方には、ミディアムフェイスリフトやフルフェイスリフトとの併用をおすすめしております。
SMASリフトまたはMACSリフト、骨膜下剥離リフトからご選択いただけます。
ペリカンリフト(顎下筋肉縛り)

顎下を小さく数センチ横切開し、顎下から頚部を皮下で剥離します。
広頚筋下も剥離を行い、中央部に引き寄せて縫合し、広頚筋を顎下と頚部との間で部分的に切開し舌骨に固定します。
ネックリフトが頚部の余剰皮膚を耳裏に横方向に引きあげていくのに対して、ペリカンリフトは頚部の余剰皮膚を顎先に縦方向に引きあげていきます。
二重あごや首のたるみ改善に特化した方法です。
ネックリフト

耳垂〜耳裏〜うなじまで切開し、フェイスラインから頚部にかけての余剰皮膚を広頚筋とともに耳裏までつり上げていきます。
首の縦ジワやたるみを改善する効果が期待できます。
フェイスリフトと組み合わせることで、より自然で滑らかな輪郭を形成することが可能です。
以上が『1.SMASの処理方法』『2.切開線の位置』についてのご説明になります。
施術の組み合わせ例
いくつかの組み合わせや実際のご選択例をご紹介いたします。
| 年代 | お悩み・背景 | 推奨プラン |
|---|---|---|
| 50代 | 20代の頃に切開リフト(SMAS処理あり)は行ったが、50代になって再度たるみがきになってきた。 口元のもたつきとフェイスライン、二重顎を改善させたい 。 | フルフェイスリフト(MACSリフト)+ペリカンリフト |
| 20代 | まだ20代だが骨切りを行ったところ、たるみが生じてしまった。 今回は下顔面をしっかり引きあげたい。 | ミディアムフェイスリフト(SMASリフト) |
| 30代 | 20代の頃に顎下の脂肪吸引を受けたが30代になって顎下のたるみが気になってきた。 頬周りはこけたくないので触りたくないが顎下の余剰皮膚をすっきりさせたい。 | ペリカンリフト(顎下筋肉しばり)+ネックリフト |
| 50代半ば | 50代半ば、照射や糸リフト等の効果が頭うちとなり、切開リフトを検討中。 下顔面も中顔面もしっかり引きあげたい。 | フルフェイスリフト(SMASリフト)+ミッドフェイスリフト(SMASリフト) |
上記はほんの一例となります。実際には様々なご希望と背景がございますので患者様の状況をよく伺い最適なプランをご紹介させていただいております。
まとめ
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切開リフトと一口にいっても、SMAS処理や切開範囲によって方法や効果はさまざまです。
当院では、年齢・たるみの状態・ご希望を丁寧に伺い、一人ひとりに最適なリフトプランをご提案しております。
気になる方は、ぜひ一度カウンセリングでご相談ください。



